忙しい日常でも手軽に本格的な味
塩麹ってなに??
実は日本の伝統的な発酵調味料!
塩麹は、麹と塩、水を混ぜて発酵させたもの。日本で古くから使用されてきた伝統のある調味料で、かつては漬け床などに使われていました。2000年代後半~2010年代前半にかけて日本で爆発的に流行したため最近生まれた調味料と思われがちですが、実はその起源は古く、平安時代(794年〜1185年)にはすでに存在していたとされています。当時の文献にも、塩と米麹を使った発酵食品についての記述が見られます。
そして塩麹の製造方法や利用法は時代とともに進化し、江戸時代(1603年~1868年)には家庭で広く使われるようになりました。特に江戸時代中期以降、保存食としての価値が認識され、多くの家庭で日常的に使用されていました。
塩麹はどんな風味?
塩麹の見た目は白っぽく、ややとろみのある液体で、おかゆや甘酒に似ています。味については、発酵した米麹の自然な甘みと、塩のしょっぱさが絶妙に調和しています。甘辛い味わいがあり、料理に深いコクと旨味を加えます。まるで甘酒に塩を加えたような風味があり、口に含むとほのかな甘さと塩味が広がります。
香りは、うまく発酵するとフルーティなバナナの香りが感じられることもあります。発酵食品特有のほのかな香りが漂い、料理の香りを一層引き立てます。市販されている塩麹は、ドロッとしたものが一般的ですが、なめらかなペースト状のものや液体タイプのものもあり、用途や好みに合わせて選ぶことができます。
塩麹の使い方
どうやって使うの?
肉や魚のマリネに使う
塩麹を肉や魚に塗り込んでから冷蔵庫で数時間から一晩漬け込むことで、柔らかく風味豊かな仕上がりになります。塩麹の酵素がタンパク質を分解し、ジューシーで旨味たっぷりの料理に変身します。
ドレッシングとして使う
塩麹をオリーブオイルや酢と混ぜてドレッシングを作ります。サラダにかけると、自然な甘みとコクが加わり、野菜の味を引き立てます。健康的で簡単に作れるドレッシングです。
炒め物に使う
塩麹を炒め物の調味料として使うことで、料理全体にまろやかな旨味が加わります。塩麹を加えるタイミングは、具材に火が通った後がベストです。特に鶏肉や野菜炒めに適しています。
煮込み料理に使う
煮込み料理に塩麹を加えることで、素材の味を引き出し、深いコクのある仕上がりになります。カレーやシチュー、煮物などに適量加えると、いつもと違った風味を楽しむことができます。
スープに使う
塩麹をスープに加えると、まろやかで奥深い味わいのスープが出来上がります。味噌汁やコンソメスープなど、さまざまなスープに少量加えるだけで、風味がぐっと豊かになります。
ご飯に混ぜる
ご飯を炊くときに塩麹を少量加えることで、ふっくらとしたご飯が炊き上がります。特に炊き込みご飯やリゾットなどにおすすめです。米粒が一粒一粒立ち、食感も良くなります。
漬物に使う
野菜を塩麹に漬け込むだけで、簡単に発酵漬物が作れます。きゅうり、大根、人参などを一晩漬け込むと、塩麹の風味豊かな浅漬けが出来上がります。健康的で美味しい漬物です。
他にも色々な食材やお料理に活用できる塩麹。料理の味を引き立てるだけでなく、調理の手間も省ける万能調味料なのです!
塩麹の効果や効能がすごい!
食材やお料理に対して
肉や魚を柔らかくする効果
塩麹には三大消化酵素であるアミラーゼ、リパーゼ、プロテアーゼが含まれています。特にプロテアーゼはタンパク質を分解し、肉や魚を柔らかくする役割を持っています。これにより、肉や魚がジューシーで柔らかくなり、食べやすくなります。
旨味成分の生成
塩麹は食材を柔らかくするだけでなく、糖やアミノ酸、グルタミン酸といった旨味成分を生成します。これにより、安価な食材でも豊かな風味を楽しむことができます。
減塩効果
塩麹は通常の塩に比べて塩分量が約1/4程度しかありません。それでも食材の旨味やコクを引き出してくれるため、味の薄さを感じることなく、健康的な減塩料理を作ることができます。
美容や健康に対して
美肌効果
塩麹にはビタミンB群や乳酸菌が豊富に含まれており、肌の健康をサポートします。これにより、肌荒れを予防し、しっとりとした美しい肌を作ります。
抗酸化作用
塩麹に含まれるポリフェノールは強力な抗酸化作用を持ち、老化の原因となる活性酸素を抑えます。これにより、体内のサビを取り除き、若返りに貢献します。
疲労回復、ストレス軽減効果
塩麹にはGABAやビタミンB群が含まれており、疲労回復やストレス軽減に効果的です。特にビタミンB6は脳や体を癒す効果が高く、糖質や脂質の代謝を助け、新陳代謝を高めます。
腸内環境改善、ダイエット効果
乳酸菌や酵母の働きで腸内の善玉菌を増やし、便通を改善します。これにより、免疫力が高まり、病気の予防やアレルギーの改善に役立ちます。また、腸内環境の改善は体質改善やダイエット効果も期待できます。
塩麹の美味しい使い方
食材に対してどのくらいの量の塩麴を使用するのがベストかというと、目安としては食材の重さに対して塩麴1割程度が黄金比率です。つまり、10:1が基本です。
例えば、お肉100gの場合、塩麴は10g(約大さじ1/2)が適量となります。この基本の比率だけ把握しておけば、肉や魚、野菜にもアレンジが可能。
(ただし食材の水分量によっても変わるため、野菜の場合には少し分量を減らして後から調整することをおすすめします)
塩麹を使ったおすすめのお料理と簡単レシピ
鶏の唐揚げ
鶏もも肉に塩麹を揉み込み30分漬け、小麦粉と片栗粉をまぶして揚げます。外はカリッと、中はジューシーで、塩麹のほんのりとした甘みと旨味が絶妙です。
豚の生姜焼き
豚ロースに塩麹を揉み込み15〜20分置き、生姜と調味料を加えて焼きます。柔らかく仕上がり、塩麹のコクと生姜の風味が絶妙にマッチします。
塩麹漬けサーモン
サーモンに塩麹を塗り30分漬け、グリルで焼きます。サーモンがふっくらとして、魚の脂と塩麹の旨味が美味しさをUP。
塩麹きゅうりの浅漬け
きゅうりを乱切りにして塩麹を揉み込み、冷蔵庫で1時間漬けます。さっぱりとした味わいで、塩麹のほのかな甘みときゅうりのシャキシャキ感が楽しめます。
塩麹マヨネーズポテトサラダ
茹でたじゃがいもに塩麹を混ぜ、きゅうりとハムを加えてマヨネーズで和えます。クリーミーなポテトサラダに、塩麹の旨味が加わり、まろやかでコクのある味わいになります。
塩麹焼きとうもろこし
とうもろこしに塩麹を塗り、グリルで焼きます。とうもろこしの自然な甘みに塩麹の旨味が加わり、風味豊かな仕上がりです。
塩麹チキンステーキ
鶏むね肉に塩麹を揉み込み30分置き、オリーブオイルで焼きます。鶏肉が柔らかくジューシーに仕上がり、塩麹のコクが引き立ちます。
塩麹ドレッシングサラダ
塩麹、オリーブオイル、レモン汁を混ぜてドレッシングにし、野菜にかけます。さっぱりとしたレモン風味と塩麹のまろやかな甘みが絶妙に調和します。
塩麹卵焼き
卵に塩麹を混ぜてフライパンで焼きます。ふんわりとした食感で、塩麹のほのかな甘みが感じられます。
塩麹焼きおにぎり
ご飯に塩麹を混ぜておにぎりにし、グリルで焼きます。外はカリッと、中はふっくらとしたおにぎりで、塩麹の旨味がご飯にしっかりと染み込んでいます。